一級建築士&現役受験講師が伝えたい国家試験合格と仕事に直結する能力とは?


私は日頃、一級建築士として設計の仕事をメインにしています。

それに加えて、長年設計に携わってきた経験を活かして、

一級建築士の受験予備校で年に数回講義をしています。

講師として専門知識を教える側の立場にいながら、

自分の建築士としての在り方を省みる機会を頂いているように感じます。

また一級建築士を志す若い方々はエネルギーに満ち溢れていて

刺激を受けることも多いです。

今回はそんな講師業をきっかけに一級建築士の仕事において欠かせないこと弊社の設計の強みなどについて改めて考えたことを記事にまとめました。

また、一級建築士を志す受験生やこれから建築士として活躍していく若者に希望を持ってもらえるようなメッセージも私なりに伝えたいと思います。

受験生と一級建築士に共通して”素直さ”が欠かせない能力

一級建築士の国家試験は合格率が10%未満であり、難関の試験といわれることもあります。

「試験に合格する秘訣は何か?」と疑問に思っている受験生は多いようです。

1つ私からお伝えできることがあるとすれば「素直さが大切」ということでしょうか。

講師の話を素直に聞き受け入れられる生徒は、試験に受かりやすい傾向にあります。

例えば、設計製図の試験においては個性が求められていません。

「自分の設計した建物は美しさに欠ける」
「社会に馴染まないのではないか」

などと悩む受験生も中にはいますが、採点基準を踏まえるとそこまで気にする必要はないのです。

「秀でた作品を作りたい」
「オリジナリティで勝負したい」
という意気込み自体は、とても素晴らしいです。

しかし、仕事においても建築主様の意向を汲み取って設計することが大切であるため、オリジナリティをいかに発揮するのかをコントロールすることは常に求められています。

一級建築士の国家試験においては、個性や美しさなどにこだわらず法律を遵守し安全面の条件を満たすことを優先すべきでしょう。

基礎的な設計をいかに素直に確実に実践できるかが、合格の1つの

分岐点であるように思います。

「あらゆる建築物から素直に学ぶこと」が一級建築士の基本

国家試験合格前はもちろん、一級建築士となってからも、

他の建築物や建築士へリスペクトをもち、良さを素直に受け入れて

アップデートしていくことは欠かせません。

私自身は建築がとても好きであり、

幼少期から建築物やものづくりにもともと興味がありました。

(思い返すと、本格的なプラモデルも子どもの頃から苦労して作っていました。
ヤスリで削るなど細かいところもこだわったり、作ったあとに改造したりとかなり熱中していた記憶があります。)

さまざまな建築物を見て歩くことも、もはや趣味といっても過言ではありません。

建築物を見てそこに関わった建築士のアイディアに感動し、仕事へのヒントをいただいたり活力が湧いてきたりすることは今でも日常茶飯事です。

一級建築士となってからも、その先どれだけ経験を積んでいっても「もっと良い方法を知りたい」という探究心を持ちアイディアや知識を吸収し続けることは欠かせないと感じています。

「人に歓ばれる」設計がスギウラ・アーキテクツの強み

ところで、最初に「一級建築士の国家試験では個性は出さなくてよい」

という話をしましたが、仕事ではそうもいきません。

では、弊社の個性や強みは一体何なのか…考えてみました。

私はこれを「ヒューマニズムの精神」と言い換えしてますが、

日常の耳慣れない言葉で一言でまとめるのはどこか照れくさいので・・

わかりやすく言うと「人に歓ばれる設計」が強みだと感じています。

人が何を快適だと思うか、何に感動するのか、何を求めているのかなどの

視点を持って設計するようにしています。

それを実現するためには、あらゆる建築物やそこに関わった建築士から

学ぶ姿勢がやはり欠かせません。

基礎的な知識を土台としてさらに学びを積み上げていくと、

人が「好ましい」と感じる建築物の在り方がだんだんと見えてくるように思います。

ひいては今の仕事において一級建築士として何をすべきかが浮かび、

建築主様や建物を使う人、社会の幸せに貢献できるようになると考えています。

変化の多い時代にも求められる一級建築士であるために

今後は一から建築物を作るだけではなく、既存の建物を活かした環境に配慮した設計などがますます求められていくでしょう。

変化が激しい時代の中では、素直であり柔軟でいられることがますます必要だと思います。

未来を担う若い人たちは、たとえ今はすぐにはうまくできないことも、師匠や他の建築士から学ぶうちにいつの間にかできるようになっていきます。

積極的に吸収してチャレンジしていけば、先の見えにくい社会でもきっと前進していけると信じています。

そして、どうか建築を好きになってもらえたら嬉しいです。

好きだからこそ、勉強も仕事も追求し続けられると考えています。

私も講師として若い世代をサポートしながら、同時に刺激をいただきながらともに成長していきたいと思います。

初期のコンセプト作りから設計、工事監理まで株式会社スギウラ・アーキテクツがサポートします

弊社は住居、オフィス、商業、教育、福祉などジャンルを問わず建築設計や工事監理を行う一級建築士事務所です。

継続的な顧問業務である建物のホームドクターも含め、建築を長く使うためのメンテナンスもどうぞお任せください。

都内だけでなく全国からご依頼をいただいています。ご興味のある方はお気軽にご相談ください。