環境と人にやさしい省エネ設計とは?おすすめの理由や具体例も解説
東京都目黒区に事務所を構える株式会社スギウラ・アーキテクツ、代表取締役の杉浦です。
省エネのための設計は年々需要を増しており、弊社でもさまざまな方法を日々提案しています。
省エネ設計は今後ますます求められることが予想されます。
しかし、建て替えや増築、改修を検討している方の中には
「省エネ設計に興味があるけれど合う方法が分からない」
「省エネ設計をしないとどうなる?」
などのお悩みを持つ方も多いようです。
そこで今回は省エネ設計をするのとしないのではどう違うのか、また取り組みやすい方法などの疑問にお答えしていきたいと思います。
省エネルギー設計とは?
省エネルギー設計(以下:省エネ設計)とは、地球環境を保護するために、建物や設備のエネルギー消費量を減らすための方法です。
脱炭素やCO2削減は世界で取り組まれており、建築分野においても優先すべきテーマと位置付けられています。
省エネ設計は消費エネルギーを抑えられることから、ランニングコストの削減などの恩恵も受けられます。身近な例は電気や空調のコストダウンです。長く使うほど差が出てくるため、省エネ率の高い設計の需要は増しています。
省エネ設計は環境保護と建築主や建物利用者にとってメリットだらけといえるでしょう。新築だけではなく改修、増築の際にも見逃せないテーマです。
対策は万全?省エネ設計が求められる背景
日本では建築物の省エネ性能を向上させる取り組みが推進されています。
1.2050年にカーボンニュートラルの実現
2.2030年に温室効果ガスを2013年比で46%削減
建築物部門のCO2排出量は全体の約1/3を占めていることから対策が急がれています。また産業や運輸などの他の産業が減少傾向にある中でも増加傾向にあることなども踏まえ、抜本的な対策が強化されています。
中小企業が省エネ設計を取り入れるには?
省エネ設計は環境だけではなく人にもやさしいにも関わらず、実践の出足が鈍りがちです。
その原因としてあげられるのが
「省エネに充てる資金がない」
「ほかに優先すべき事項がある」
「情報が得られていない」
ことです。
これを解決するには正しい知識を提供してくれたりフォローしてくれたりする専門家の存在や、補助金によるサポートが必要です。
省エネルギー設計のメリット
省エネルギー設計による建築主や建物利用者にとってのメリットを4つにまとめてお伝えします。
1.企業イメージの向上
省エネ設計は企業の利益や価値を上げるきっかけになり得ます。世界的にも環境保護への姿勢が企業評価に影響され始めています。
例えば金融市場において脱炭素や持続可能な社会へのはたらきかけを評価する動きがみられます。単に利益を追うのではなく、企業の考え方に共感した環境金融への投資の重要性も示唆されています。
省エネ設計は投資家から資金を集めたり、企業の考え方に賛同してくれる人を増やし売り上げを伸ばしたりするきっかけにもなるのです。
環境に配慮した取り組みは今後ますます強化されていくことが予想されるため、省エネ設計を取り入れることで競争力の向上が見込めるでしょう。
2.快適性の向上
省エネは室内環境を快適にします。例えば外壁やガラスの素材、窓の配置などを変えることでエアコンの使用を最小限に抑えながら適切な室温に保つことが可能です。
エアコンに過度に頼らず心身ともに快適に過ごせる環境は、社員や建物の利用者の満足度を高めることに繋がるでしょう。
「出社したくなるオフィス」「生き生きと活動できる環境」づくりは省エネ設計がサポートできます。
3.コストの削減
省エネ設計は光熱費を抑えられます。冷暖房効率を上げる設計によりランニングコスト削減が見込めます。
省エネにおける合理的な材質や形状などを選択しながらイニシャルコストも調整し、トータルコストを予算内に抑えることは十分可能です。
4.補助金の活用が可能
省エネ設計には補助金が適用できることがあります。その年により補助金の内容は異なるため、情報チェックやアドバイスする専門家が活躍します。
国が省エネを推進する動きは今後もしばらくは継続すると予想されるため、補助金を活用してコストを抑えながら省エネ設計を取り入れることも選択肢の1つです。補助金については信頼できる専門家や建築事務所等に相談することをおすすめします。
省エネルギー設計の一例
省エネ設計には一律の解決策があるわけではなく、建築物ごとに対応が異なります。
ここでは一例をお伝えします。
遮熱・断熱:
遮熱断熱性能の優れている素材や塗料を壁や屋根に使用すると、外気による室温の変化を緩やかにできます。
また窓は熱を通しやすいため、お悩みに合わせて大きさや位置を調整することも効果的です。
ガラスの素材もこだわるとより遮熱・断熱性能を高められ、冷暖房費用を抑えながら快適に過ごせるでしょう。
自然光による採光:
照明分野においては昼光利用の技術が用いられます。適度に遮蔽しながら明るさを取り入れることが可能です。
一例として庇を設置する方法があります。冬は夏と比較して日差しを取り入れられる時間が短くなるため、一年を通して自然光の恩恵を受けやすく消費電力の節約をサポートするものとして用います。
自然換気:
省エネ設計により、自然の原理を利用して空気を循環させて快適な空間をつくることが可能です。
例えば暖かい空気は上に、冷たい空気は下にいきやすいという性質を利用して空気の流れを自然に作り出すパッシブ換気が注目されています。汚れた空気を外に排出することはもちろん、室温の調整に活用することが可能です。
自然換気は電力を消費しない上に換気に伴う機器のメンテナンス代がかからないため、ランニングコストを減らせる点もメリットといえるでしょう。
LED照明:
LED照明器具は従来の光源に比べて電力消費量を50〜90%削減できるといわれています。圧倒的に少ない電力で明るさを出せるため、積極的に取り入れるべきです。
LED照明へ切り替えるためには、安定器が付いた照明器具ごとの交換が効果的です。
ちなみに家庭の場合、基本的には使っている照明器具に専用の電球を装着することでそのまま使用できるケースが一般的です。
自然と人の豊かさを実現する省エネ設計は
株式会社スギウラ・アーキテクツへお任せください。
株式会社スギウラ・アーキテクツは環境に合わせた省エネデザインを提案します。
・自然の力を活かしたパッシブデザイン
・使う人にも自然にも優しい建築
・太陽光発電などのアクティブデザインに関わる省エネ技術導入サポート
企業の方針や課題などをお伺いしながら、より良い方向性を見出せるようにします。完成像の相違がないように、イメージを適宜共有することももちろんです。
また引き渡し後から快適にお過ごしいただくための建物の使い方もお伝えし、ご依頼主様や利用者様が歓びを感じられるような、豊かで好ましい空間づくりを目指します。
オフィスや住居、商業、教育、福祉なども含め、ジャンルは問いません。設計からメンテナンスまで一括して請け負います。
全国からご依頼いただいているため、省エネ設計に興味のある方は気兼ねなくご相談ください。